2009年03月10日(火)
【『ある晴れた日に』】
香りの記憶がある。
もともと記憶は曖昧なものだし、都合で歪曲していくらしい。
自分のいいように変えたり脳みそがしちゃうんだって。
でも香りの記憶は強烈だ。
芸者、花魁、遊女関係の映画や読み物に過剰に反応する私がいる。
よくわかんないけど小さい頃からそうだったと思う。おそらく
昔みた「妖怪の本」の「女郎蜘蛛」の挿絵がすごく怖かったからだと思う。
そういうのない？
絵本の挿絵が鮮烈なイメージを植え付けること。
嵐の海で船を飲み込もうとしてる「巨大イカ」の絵とか。
「ぐりとぐら」の巨大カステラとか。
「おおきなかぶ」でみんながつながって引っ張ってるとことか。
でっかいものしか覚えてないのかよ 笑
海が怖い理由、ぜったい巨大イカ居るし。海坊主もぬーって居るし。
えー、その妖怪の本のせいでか私はそのテの話が凄く怖い（けど好き）
「吉原炎上」とか。。。とくに西川峰子シーン 笑
元々子供にはとうてい理解できないディープ江戸文化だしそりゃ怖いわけだけど。
「さくらん」もそりゃ映画館で観たよ。
運命や金に翻弄される女性の悲哀。胸が痛くなっちゃうのです。
私は香水は使わないのだけれど
LUSHのテンプルバームっていうこめかみにつける練り香水を使ってるの。
「蝶々夫人」っていうジャスミンベースの香りなの。
好きずきがわかれると思われます。
機会があったらくんくんしてみて（店の商品をだよ）
ジャスミンの香りがどうしようもなく好きな私は
もちろんジャスミンティーも大好き。その香りに包まれて幸せを感じる。
アジアのイメージ。
あんな小さな白い花なのに。凛と強い香りがするところが好き。
「蝶々夫人」はプッチーニの長崎を舞台にした有名なオペラで
蝶々さんは没落武家の出で芸者さんにならざるを得なかった娘さんで
アメリカ人と結婚するんだけど相手は軍人さんだから故郷に帰っちゃう。
いわゆる現地妻なのね。
彼を信じ、間に生まれた子供と何年も待ってるんだけど
やっと帰ってきた彼は何も知らずアメリカ人の奥さんを連れてくる
蝶々さんは嘆き悲しみ自害するという悲しいはなし。なの
ミスサイゴンも同じような話ですね。。。
「ある晴れた日に」が凄く有名です。
なんてひどい話だろう。腹たつ きーっ！
中学校の時、長崎に行った。
よくわからないけど涙がでた。
街のいたるとこに残る戦争のあと、異文化の影響、不思議な街。
自分が8月9日生まれだということもあるからかな？
初めて来たとは思えない親近感と悲しみがこみあげてきた
よくわかんないけどすごく苦しくなったの。
照りつける日差しがゆらゆらと立ち上る感じ。
じっとりとしたその中に私がいる。
そんなことは親に話すはずもなくなんとなく今に至るのですけど。
あの不思議な感覚をあとにもさきにも長崎以外に感じたことないのです
蝶々さんはあくまでもフィクションで実際には居るはずはないのだけれど
なぜかその練り香水「蝶々夫人」が
私の長崎のまぼろしのよーな記憶と、
蝶々夫人の悲しみと、ジャスミンの香りとをつなげたりするのです
前世は蝶々夫人か！
私は蝶々夫人ほど気長に待てませんけど 笑
だからこそ今はスーパー短気なのか
なんか不思議なお話でしたー。
おやすみー
『ある晴れた日に』
http://www.youtube.com/watch?v=X_0eOqZPMmw
14:40
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