読み物

忘れぬ想い溢れる愛(銀高)
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―アンタ、誰?―












どうなってやがる

なんで銀時(おれ)の存在が金時になってんだよ

神楽も新八もみんな忘れちまったっつーのかよ
そんなにストレートな金時がいいってぇのかよ


今までの俺達はなんなんだったんだよ



かぶき町の奴ら全部が俺の存在を認めねぇってことはきっと奴も―‐













「おい」




行き場所など何処にもなくただ真夜中の人気のない吊橋で考え事してる中、聞き覚えのある声に身体が反応した



最も愛しいと想う声

だけど、今は最も聞きたくない声


今のお前は銀時(おれ)でなく金時(ヤツ)を―‐









「おい、聞いてんのかてめぇ」



ゆっくりと歩み寄ってくる影に俺は顔を上げれないままでいた


「ったく、真夜中に一人黄昏れるたぁ淋しい奴だな。しかしお前ぇ本当に金時にそっくりな面してんな」


俺の横に立ち止まりピクリと反応した俺を知ってか知らずか、煙管を加えながらクスリと笑う


「金時の爪の垢でももらったらどうだい」

「…黙れ」

「おめぇと金時…」
「黙れっつってんだよ!!」




煙管が下に落ちた音がやけに耳に響く
そんなことに構うことなく俺は高杉の両手首を押さえ付けていた



「…聞きたくねぇんだよ、てめぇの口から金時(ヤツ)の名前を」






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