読み物

初夜の道のりは困難?!(攘夷銀高)
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「高杉、俺ァもう自分の気持ちに嘘はつかねぇ」

「銀時…俺もだ」

「ほ、本当か‥?」

「…ああ」




────


(あれから3ヶ月…か)


草原に寝そべりゆっくりと流れる雲をぼぅっと見つめながら、銀時は“あの日”の事を思い出していた。
幼少頃から共に先生の元で様々な事を学び、そして今も天人を倒すべく戦を共にしている高杉という彼にいつしか惹かれ、その想いはいつしか抑えられず意を決し自分の想いを伝えた。まさか自分が男に惚れたなんて思いもしなかったのと、キッパリ振られて吹っ切れようと覚悟した思いとは裏腹に高杉の返事は銀時と同じ気持ちだったのだ。

そして、両想いになった“あの日”から3ヶ月── 銀時は思う。


(もうそろそろ、いいよな)



───


「高杉、今日夜行っていい?」


縁側に座り刀の手入れをしている高杉の横に銀時は頬を指で軽く掻きながら腰掛ける。
その様子をチラリと見た後、すぐに刀へと視線を戻した。


「別に構わねぇが、深酒はできねぇよ」

「いや酒は飲まねぇ」

「?じゃあ何しに来るんだ?」


銀時が部屋に来る時は酒を酌み交わしそのまま寝落ちて終わるのがいつもの事で、酒は飲まないという事に高杉は首を傾げる。
そんな彼の両肩を銀時は掴んだ。


「!?」
「た、高杉俺達そろそろ‥」


「高杉ちょっといいか?」


銀時が何かを言いかけようとした背後に桂が少し慌てたように近寄る。反射的に銀時は高杉から身体を離すがそれに気にも止めず、話を続けた。


「今し方入った情報なんだが、何やら幕府と奴らが怪しい動きをしているらしい。もしかしたら…と思ってな」

「その話もっと詳しく教えろ」

「ああ、坂本が詳しい事知っている今あっちのほうに」


足早に高杉と桂はその場から立ち去りポツンと1人残される。

(……いいけどね難しい事はアイツ等にまかせてっからいいけどね)

緊急事態なら致し方ない、そう思い込んで銀時は深い溜め息をついた──




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