読み物

現実と矛盾と…願い(銀高)
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ジリジリと焼き付くような暑さ、じわりと汗ばむ肌に時折生温い風が通過する


「もう扇風機だけじゃダメだな」


「それ去年も言ってなかったか」



扇風機の真ん前を陣取り温い風を間近に浴びる銀時
それを横目に高杉は温かいお茶を口にする



「お前このクソ暑ぃのによくんなもん飲めるよな」

「暑いからこそ飲むんだよ てめぇみたく冷たいもんばっか食ってると身体がやられる 体ん中を冷やすのはよくないぜ」

「…じぃじかおめぇは」

「糖尿病予備軍に言われたかねぇな」




痛いところを突かれ銀時はう゛…と唸った後、髪を掻きむしる


「だーっ!暑ぃよ!もう素っ裸になっちゃう勢いだよ銀さんんん」

「…銀時、どうせ中も外も暑いのに変わりやしねぇならちょっと出掛けねぇか?」
「どこに?」












―‐



「…此処、ね」

「時期的にも悪かねぇだろ」
「高杉から出掛けようなんて珍しいと思ったけどまぁ納得したわ」



蝉の声が鳴り響き渡る森林の中、ぽつりと佇んでる小さな墓石があった


二人の幼少期から見守り生きる術を教えてくれた先生―‐



高杉は墓石に膝まつき静かに手を添える
その後ろで銀時も目を閉じ手を添えた





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