読み物

温もり(銀高)
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「ゴホッゴホッ…あー痛ぇ頭痛ぇ」




治まらない頭痛に銀時は頭を軽くコンコンと叩き天井をボーッと見つめていた



仕事の依頼もあったのに風邪でダウンするなんて情けねぇ…


神楽と新八が仕事へ向かい銀時は家で寝込むかたちになってしまった





「んな時期に風邪引くたァある意味バカなんだな」

「ある意味バカって何?それって容赦なく俺を傷つけてるよね」



銀時はむすっとした顔で声の主に顔を向けた
そんな事はお構いなしに高杉は手にもった洗面器を置き自分も腰掛ける


「餓鬼共だけに行かせるたぁとんだ社長だな」

「部下ばっか行かせてるおめぇよりはマシだコノヤロー」

「熱は下がったみてぇだな」
「無視かよおいィィィ」


銀時の熱で温くなったタオルを取り上げて新しく冷えたタオルを額にのせる
なんだかんだで看病してくれる高杉に銀時は内心嬉しくてたまらなかった


「薬も飲んだことだしもう少し寝ろ」

「なら手繋いでてくれる?」

甘えたような声で手を布団から出す銀時に高杉は一瞬驚きながらも躊躇わずその手を握った


「ったく仕方ねぇな」

「病気になっと人肌恋しくなるもんさ。ま、俺ァ年中無休おめぇが恋しいけど」

「バカ言ってねぇでさっさと寝ろバカ」

「二回言ったよバカって二回言ったよこの子ォォォ」

「…帰るぞ」

「おやすみなさーい」


すかさず寝たふりを決め込む銀時に高杉は軽く笑う

そして握った手に少しだけ力を込めた












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